なぜ後継者は「現場最強要員」から抜け出せなくなるのか

「自分がやった方が早い」が積み重なる

前編で整理した構造の中で、後継者に起きやすい現象があります。

それが、
現場に埋没していくことです。

  • 自分が動けば早い
  • 説明するよりやった方が確実
  • 任せると不安

こうした判断は、
短期的には正解に見えます。


抜けると回らない状態が完成する

しかし、この状態が続くと、
次第に別の問題が生まれます。

  • 後継者がいないと判断が止まる
  • 情報が集約される
  • 現場が依存する

結果として、
「抜けたくても抜けられない」
状態が完成します。


忙しさが「経営の仕事」にすり替わる

ここで厄介なのは、
忙しく働いていること自体が
「経営をしている感覚」につながってしまう点です。

実際には、

  • 全体設計
  • 仕組みづくり
  • 判断軸の整理

といった仕事が後回しになります。

働いているのに、
会社は変わらない。
そんな違和感が積み重なります。

これは能力不足ではない

重要なのは、
この状態が 能力不足の結果ではない
という点です。

むしろ、

  • 現場理解がある
  • 手を動かせる
  • 責任感が強い

こうした要素が揃っているからこそ、
この罠に陥ります。


問題は人ではなく「設計」

後継者が現場から抜けられないのは、
本人の意思の弱さではありません。

  • 責任と権限の整理不足
  • 役割定義の曖昧さ
  • 移行期ルールの不在

こうした設計の問題が、
後継者を現場に縛り付けます。

まとめ

後継者が現場に埋没していくのは、
よくある失敗ではありますが、
個人の問題ではありません。

必要なのは、
「頑張り続けること」ではなく、
役割と判断軸を整理することだと思います。


※本記事は特定の個人・企業を批判する目的ではなく、
親族経営・事業承継の現場で起きやすい
構造的な問題を整理したものです。

※現在、親族経営・事業承継の現場整理に使える
思考整理用のテンプレートやチェックリストを準備中です。

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